アトリエから

人物クロッキーの効果|練習は続かない、効果がない、意味がない?

  1. HOME >
  2. アトリエから >

人物クロッキーの効果|練習は続かない、効果がない、意味がない?


みおさん
イラストレーター・絵本作家のささきみおです

人物クロッキーの効果について書いていきます。

人物クロッキー作品は学生時代からとても好きで今もぼちぼち続けています。

 

 

クロッキーとは

クロッキーとは、描く対象を短時間で素早く描写すること
または、描かれた作品そのものの名称でもあります。

特に10分以内で描かれた作品をクロッキーといいます。

主に、動物や人物など、動きのあるものを素早く捉える訓練として
行われます。

完成作品への修作として行われる場合もあります。

出典元:ウィキペディア

 

 

人物クロッキーの効果|練習は続かない、効果がない、意味がない?

人物クロッキーは続かない、効果がない、意味がないかというと
そんな事はありません。

私は、学生時代から今まで好きで続けていますが、
瞬間的に対象を捉える練習は、テーマにそって絵を描く時にはじめのイメージを作り出す瞬発力になっていると思います。

クロッキーは小さなスケッチブックと鉛筆さえあれば
いつでもどこでも短時間でできるので
続けやすいです。

短時間で、モデルの姿を捉えた時の楽しさも
長く続けられる秘訣だと思います。

現在のお仕事はほとんど人物画ですが
クロッキーで人物の形や動きを学んできた事が
お仕事の時とても役立っていると思います。

クロッキーは感動を新鮮にとどめておける描法だと感じています。

色々描きこんでしまうと、はじめ抱いていた感動が、絵を仕上げるために
うすれてしまいがちですが、クロッキーは線一本一本に
感動を表せます。

そこがとても楽しく意味があり、もっと機会を作って取り組みたい描写方法です。

こうしたことからクロッキーを描くことで様々な効果が期待できます。

 

 

人物クロッキーのコツ

クロッキーを描く場所

以前は電車の中などで描いていたのですが
電車に乗る事があまりなくなり、
今は、公園や駅など人が集まる場所で描きます。

いやな方もいらっしゃると思うので
怪しまれないよう、さりげなく描くようにしています。

ご家族やモデルさんを描ける方は
ポーズを是非協力して頂くと良いと思います。

クロッキーの描き方

クロッキーのやり方について。

電車ならじっとしてくれているのですが
公園や駅の人々は動き続けているので、
描く時間は1分もとれず
何枚描いてもなかなか仕上がりません。

意識することは、人物全体をおおまかにとらえて
最低限の線数で
早くなめらかな線で描いていくと
良いと思います。

何枚かに一枚のチャンスで
ようやく頭から手足まで描けた!
という感じです。


体操をする女性

このクロッキーも、この女性が何度か同じポーズで
体操をして下さっていたので描ききれました。


マスクをして歩いていく女性

こちらの女性は視界に入ってからすぐ描き始め
塀で姿がみえなくなるまでになんとか描きました。


病院で待つ男性

スマホをご覧になっていた背中の様子です。

何枚も描いていくと
自分のなかから
自分らしい線がでてきて
描きやすくなっていきます。

 

 

おすすめ画材

おすすめ鉛筆


おすすめ鉛筆は、濃くてやわらかければどこのメーカーさんでも良いと思いますが、
あまり安い鉛筆は芯がすぐぽきぽき折れてしまいます。
2B以上が描きやすいかなと思います。
こどものかきかた鉛筆も良いですね。

おすすめクロッキー帳

マルマン ポケット判 クロッキー 白クロッキー紙 S161

クロッキー帳はマルマンのポケット判白を愛用させて頂いています。
表紙が暖色で紙がクリーム色のタイプもあります。
白はスキャンした時紙色がでないため気に入っています。

 

クロッキーのメリット・デメリット

メリット

短時間で動きのある対象を捉える練習になります。

感動を直接表現できます。

スケッチブックと鉛筆だけあればいつでも制作できます。

 

デメリット

完成作品にはなりにくい

私は絵描きさんのクロッキーやラフスケッチを
見るのは大好きですが、よほどの有名画家でないと
販売できる作品にはなりにくいのではないかと思います。

 

場所を選ぶ

モデルがいないと、描けません。
テレビや、ネット、書籍などでも良いかもしれませんが
目の前で生きて動いている姿を
捉える緊張感が線を生き生きさせるので
できれば人の集まる場所で制作すると良いと思います。

 

 

まとめ

人物クロッキー効果|練習は続かない、効果がない、意味がない?
について書いてきましたがいかがでしたでしょうか。

クロッキーは続けやすく、
対象の動きや全身を素早く捉える効果があり
着彩作品を描く時に役に立つ
効果のある描法です。

スケッチブックと鉛筆をカバンに入れて
良い瞬間を見つけに出かけてみてください。

 

みおさん
イラストレーター・絵本作家の ささきみおでした♪

-アトリエから